「ブラッド・ダイヤモンド」感想評価 ディカプリオの熱演が放つ社会的問題作


『ブラッド・ダイヤモンド』予告編動画

スポンサーリンク

作品情報

2006年アメリカ映画。(原題:Blood Diamond)
アフリカのシエラレオネでの内戦下、資金調達のために不正に取引されるダイヤモンドを巡る人間ドラマ。監督は「ラストサムライ」のエドワード・ズウィック。主人公アーチャー役のレオナルド・ディカプリオは2006年度のアカデミー賞および、ゴールデングローブ賞で主演男優賞にノミネートされた。共演ジャイモン・フンスー、ジェニファー・コネリー。

「ブラッドダイヤモンド」あらすじ

ダイヤの密売人であるダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、巨大なピンク・ダイヤを隠し持つソロモン(ジャイモン・フンスー)という男の存在を知る。一方、ジャーナリストのマディー(ジェニファー・コネリー)は、反政府組織“RUF”の資金源となっている“ブラッド・ダイヤモンド”の真相を探っていた…。

「ブラッドダイヤモンド」感想レビュー・評価

「ブラッド・ダイヤモンド」は、1990年代後半のシエラレオネの内戦(1991年-2002年)下で、ダイヤモンドの密売に関わる人々を描いた社会派大作です。

「ブラッド・ダイヤモンド」とは紛争の資金調達のため不法に取引されるダイヤモンドで、紛争ダイヤモンドとも言われています。その現実問題に言及した内容で、アメリカ国務省から批判を受けたという問題作でもあります。

レオナルド・ディカプリオが元傭兵の密売人を好演していて、大変パワフルな作品となっています。感想として、アクションと人間ドラマが入り混じりなかなか面白いと思います。

ダイヤモンドがどのようにして我々の手元に届くのかが、この映画を観れば理解できます。簡単に説明すると、反乱軍が誘拐した奴隷を使ってダイヤモンドを掘らせ、そのダイヤモンドを外国の企業に売買し、その資金で武器購入などをします。よって紛争が長引く原因となります。これを“ブラッド・ダイヤモンド(紛争ダイヤ)”と言います。

その紛争ダイヤを外国の企業に売る仲介役がディカプリオ演じるアーチャー。アーチャーはアフリカ生まれで壮絶な過去を持つ元傭兵で、冷たい人間でした。が、ジェニファー・コネリー演じる女性記者やソロモンとの出会いにより徐々に人間的な心を取り戻していきます。

ピンク・ダイヤモンドを巡って政府、反乱軍、大企業、アメリカ軍などの陰謀が渦巻く中、アーチャーがどんな決断を下すのかも、この映画の醍醐味でしょう。そして紛争ダイヤの現実問題を知る上でも、大変意義深い映画となっています。

アメリカ映画の不思議なところは、映画の資本は大企業なのに、このような社会問題を扱う映画を作れるところです。日本でこういった社会問題に切り込む映画を作ることは不可能でしょう。まず企業がお金を出さないと思います。そこが邦画の限界であるし、とても残念なところです。

「ブラッド・ダイヤモンド」は、とても勉強になった素晴らしい作品でした。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

関連記事