『ワールド・オブ・ライズ』感想評価 スパイ映画の佳作!


ワールド・オブ・ライズ(予告編)

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作品情報

2008年アメリカ映画。(原題:Body of Lies)
ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、デヴィッド・イグネイシャスの小説をリドリー・スコットが映画化した軍事サスペンス。CIA工作員の主人公をレオナルド・ディカプリオが演じるほか、上司役にラッセル・クロウが扮する。共演マーク・ストロング、サイモン・マクバーニー。

あらすじ

ヨルダンを拠点に大規模なテロを計画する首謀者の手がかりを得たロジャー・フェリス(レオナルド・ディカプリオ)は組織に潜入しようと試みる。そのためには狡猾なCIAのベテラン、エド・ホフマン(ラッセル・クロウ)らの協力が必要だった。味方とはいえ過信ができない不安定な状態の中、潜入作戦実行の期限が迫っており…。

感想・レビュー

中東で活躍するディカプリオ演じるCIAエージェントが、テロリストの首謀者の居場所を探すというありきたりと言えばありきたりなストーリーですが、息もつかせぬ展開でとても面白い作品です。

驚くべきは、プレデターと呼ばれる無人偵察機で上空1万2千メートルから人を監視できる兵器です。これにより工作員の一挙手一投足が監視できるという優れもの。これがあれば監視衛星は不要であるかもしれません。

北朝鮮有事で緊迫している日本ですが、アメリカ軍はこのような兵器を持っているので、北朝鮮の動きが手に取るようにわかると思いました。しかし地下や建物に入ってしまうとダメですが。既にプレデターが何百機も北朝鮮上空にいるかもしれませんね。

この映画で笑ってしまうのは、フェリスの上司であるホフマンが、子供をあやしたり、スーパーで買い物しながら現地のフェリスに指示を出すところです。

フェリスは幾度も危機に見舞われながら必死なのに、アメリカにいるホフマンは超余裕です。この対比が皮肉たっぷりで大変面白いと思いました。実際もこんな感じなんでしょうか。現地のCIAエージェントは大変ですね。

作戦実行の時もCIAの作戦室の巨大スクリーンで、映像により現地の様子が細かく分かるので、すごいなと思いました。これなら戦況を有利に運べますね。

前線の兵士も、広範囲を見渡せる本部からのリアルタイムの指示で、手薄なところを攻めたりすることができます。ズームもできるので、敵一人の兵士の動きもバッチリわかります。無人偵察機恐るべしです。

「ワールドオブライズ」=「嘘の世界」という題名になっていますが、嘘というよりただの情報戦であります。お互いの騙し合いの情報戦。情報を制する者は世界を制す。

アメリカと北朝鮮のチキンレースも、情報の探り合い、騙し合いで事が進んでいるように思われます。

この映画では最後にフェリスはCIAを離れ、愛する女性の後を追いました。こんな騙し合いの世界よりも、愛を選んだフェリスに、何か感慨深いものがありました。

「ワールド・オブ・ライズ」は、ディカプリオの熱演とラッセル・クロウの怪演が光る、観て損のない大変満足いく映画でした。

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