『オリエント急行殺人事件』ネタバレ感想評価 犯人は誰?


『オリエント急行殺人事件』予告動画

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『オリエント急行殺人事件』作品情報

2017年アメリカ映画(原題:Murder on the Orient Express)。
アガサ・クリスティの小説『オリエント急行の殺人』をケネス・ブラナーが監督・主演したサスペンス映画。出演ミシェル・ファイファー、ジョニー・デップ、ペネロペ・クルス、ウィレム・デフォー、ジュディ・デンチ、デイジー・リドリー。

『オリエント急行殺人事件』あらすじ

エルサレムの嘆きの壁にて盗難事件を解決した名探偵エルキュール・ポワロ(ケネス・ブラナー)は、イギリスへ帰る為、オリエント急行に乗車する。その途中、雪崩により列車は立ち往生するはめになり、車内では富豪のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が何者かに刺殺される事件が起きていた…。

『オリエント急行殺人事件』ネタバレ感想評価

※ネタバレを含む感想なのでご注意ください。

『オリエント急行殺人事件(2017)』はアガサ・クリスティの人気シリーズである名探偵エルキュール・ポワロが主人公の推理小説を原作としたサスペンスミステリーです。

過去に何度も映画やTV化されている不朽の名作であり、1974年にシドニー・ルメット監督によって同名タイトルで映画化されています。

原作のほうは、大西洋単独無着陸飛行に成功したリンドバーグの息子が誘拐された事件であるリンドバーグ事件を基にしています。オリエント急行はパリとイスタンブールを結ぶ実在したヨーロッパの長距離列車であり、現在ではヨーロッパ長距離列車の通称として一般的に使われています。

2017年版の『オリエント急行殺人事件』はエルキュール・ポワロを演じたケネス・ブラナーが監督していますが、正直あまり良い出来ではありません。

これなら2015年にフジテレビで放映された三谷幸喜脚本の同名ドラマのほうが全然面白かったなあという感想です。結末を知っている人にとっては目新しさが全くないので逆にビックリすると思います。アメリカでの評価もすこぶる低くなっております。

出来の悪い理由としてまず、エルキュール・ポワロが全然推理しません笑。ただ乗客の話を聞くだけです。聞くだけ聞いて、急に犯人がわかります。

ポワロの迫力とこじつけだけで、次々にアームストロング家の関係者であることが暴露されていくので、説得力がまるでありません。世界的名探偵という設定だけで、強引に解決しちゃってます。経緯をちゃんと描きましょうぜ、経緯を。

推理サスペンスなのに推理シーンが少ないのは致命的です。三谷幸喜のドラマのほうは丁寧に推理しており、事件解決までの道程に説得力がありました。



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また、せかっくの豪華キャストもそれぞれの出番が少なく個性が死んでいるのも残念でした。自己紹介だけで終わってしまった印象です。特にペネロペ・クルスは居ても居なくてもいいキャラなので本当に可哀想でした。

唯一の見所は、デイジー・リドリーがスターウォーズと違う魅力を放っていた所でしょうか。オープニングの嘆きの壁の尺をなくして、それぞれのキャラにもっと使えばよかったのに…。

全員犯人というアガサ・クリスティの発想は本当に素晴らしいんですけどね。『オリエント急行殺人事件』を初めて見た観客には、映画の出来よりもそのインパクトのほうが強烈に残るかもしれません。

ちなみに、クライマックスのキャスト全員横並びのシーンは絵画「最後の晩餐」をイメージしています。あのシーンの映像はとても美しかったです。

ラストで示されたポワロが次に向かうエジプトの事件は、『オリエント急行殺人事件』の続編である映画『ナイルに死す』で描かれます。

お金をかけて目新しさのない映画をケネス・ブラナーに撮らせるくらいなら、三谷幸喜に撮らせた方が良かったです。なぜオリジナリティーのないものを再度作ったのか本当に理解に苦しみます。そっちのほうが映画よりよっぽど謎でした。

推理サスペンスなんだから推理してくれよ!ポワロ!という映画が『オリエント急行殺人事件(2017)』でした。

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