映画『キュア 禁断の隔離病棟』予告動画
作品情報
2016年アメリカ/ドイツ映画(原題:A Cure for Wellness)。
『パイレーツオブカリビアン』シリーズのゴア・ヴァービンスキー監督によるサスペンスホラー。スイスアルプスにある療養施設で起きる事件を描く。主演は「アメイジング・スパイダーマン2」や「クロニクル」のデイン・デハーン。共演にジェイソン・アイザックス、ミア・ゴス他。
『キュア 禁断の隔離病棟』あらすじ
NYの金融会社で働くロックハート(デイン・デハーン)は、アルプスの療養所に出かけたまま戻らない社長を連れ戻すように会社から命じられる。彼は療養所に着いてすぐに社長との面会を求めるが面会時間を過ぎていて会えない。
ホテルに戻る途中、車で事故に合い脚を骨折したロックハートは療養所に戻ることに。そこでようやく社長に会えるが彼はすぐに行方不明となってしまう。ロックハートは社長を捜しながら治療をしていくうちに、この施設の恐るべき秘密を知るのだった。
『キュア 禁断の隔離病棟』ネタバレ解説と感想
『キュア 禁断の隔離病棟』は、エリートサラリーマンが会社の命令で、スイスアルプスの療養所にいる社長を連れて帰るために訪れるのですが、そこでおかしな出来事に巻き込まれるっていう話です。
感想として、この映画なんと言ったらいいんでしょうね。
途中までは完全に「シャッターアイランド」ですね、パクッてます。主人公のデイン・デハーンもレオナルド・ディカプリオにどことなく似てる気がします。
『キュア 禁断の隔離病棟』は、物語の中盤までは各所に謎が散りばめられていて極上スリラーな装いなのですが、しかし段々雲行きが怪しくなってきて、ラストのほうで全然違うトーンの映画になっちゃいます。なんでしょうかこれ。
サスペンススリラーからC級ホラー映画になっちゃう感じですね。もうめちゃくちゃです。観賞後、監督が「パイレーツオブカリビアン」の人と分かり、成程だからつまんないんだってことで納得しました。
この映画はたくさん伏線が張られているのですが、意味のないものが多く、映画として成り立っていないのが見所です。ひどいですね笑。
しかし色々な謎が一応あるので、すこし解説していこうと思います。
ここから9つの謎を解説します(ネタバレ含む)。
1.療養所の因縁って何?
元は200年前にある男爵が居住していたお城。純血を守るため男爵は妹と結婚し、それを知った村人により妹もろとも火あぶりにされた。
2.療養所の水ガブガブ飲んでるけど、あの水なに?
古代の帯水層の水だが、多分なにか入れてる。だから歯が抜けたり幻覚を見たりする。マインドコントロールもされやすくなる。また、水を飲んだ人間から若返りの水を抽出するためにも必要。
3.院長たちが飲んでいる青い瓶の液体は何?
若返りの水。
4.トイレや水槽でロックハートが見たうなぎはリアル?
全部幻覚。
5.主人公の過去のフラッシュバックって物語の謎と関係ある?
全然関係ない。観客にロックハートは精神的な病を持っているとミスリードさせるため。
6.なんでウナギ?
うなぎは血清に毒があるので、多分それだけの意味。血清は血が固まるときに分離する液体成分。人体の水(院長曰くほとんど毒)から濾過して若返りの液を分離させたことに掛けている。
7.なんで死体はミイラ化してるの?
若返りの液抽出のため、生命エネルギーを吸い取られているから。
8.ハンナとヴォルマー院長って何者?
200年前の男爵とその子供。若返りの水によって長く生きることができた。
9.長寿になるスゴい水なのに、やけどは治せないの?
そうです。やけどは治せませんごめんなさい。
『キュア 禁断の隔離病棟』はラストで映画自体をぶっ壊してしまって、ただのおとぎ話という結末はほんとうに呆れてしまいます。洗脳されたロックハートが踊り子人形だけで我に返るなんて、どんだけ雑なんだよと思いました。
主人公の過去のトラウマと男爵家が絡んでくることもなく、伏線も回収せず、無駄に長時間の駄作となっております。途中までは結構良かったんですけどね。
最後はゾンビ映画になっていますので、ゾンビが好きな人にはおすすめします。
デイン・デハーン他出演作