『アルゴ』ネタバレ感想評価 映画作戦の結末は?


映画『アルゴ』予告動画

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『アルゴ』作品情報

2012年アメリカ映画(原題:ARGO)。
ベン・アフレックが監督・主演を務め、1980年のイランにおけるアメリカ大使館人質事件を描いた社会派ドラマ。第85回アカデミー賞作品賞、脚色賞、編集賞受賞。
共演ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン、スクート・マクネイリー、カイル・チャンドラー。

『アルゴ』あらすじ

1979年11月、テヘランのアメリカ大使館にイランのデモ隊が乗り込み大使館は占拠される。命からがら脱出した6人の大使館員は、カナダ大使館に逃げ込む。彼らを国外に脱出させるため、CIAから任命を受けたトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、架空の映画の製作者を偽装して、イランにひとり潜入するのだが…。

『アルゴ』ネタバレ感想評価

※感想にネタバレが含まれます。

『アルゴ』を観て思い出すのは、アカデミー作品賞受賞時のプレゼンターがオバマ大統領夫人だったってこと。

ビデオで颯爽と登場して、作品賞は『アルゴ!』って意気揚々と言い放ったのを覚えている。うわっこれもろプロパガンダ映画じゃん!て引きましたよ、そりゃあ。

1979年から80年にかけて起きたイランでのアメリカ大使館員救出作戦を描いた実話って、弁解の余地はないな笑。

緊張感あってそれなりに楽しめるけど、作品賞を獲るような評価に値する映画じゃないですわな。政治に大いに利用されたって訳だ。ベン・アフレックには本当にがっかりしたよ。

イランはこの映画に怒っちゃって、イラン側の視点での映画を製作したそうな。それも観てみたいんだぜい。

まあでも、外国で興奮した民衆が襲ってくる状況は、そら恐ろしいでしょうね。四方八方囲まれて、リアルゾンビ映画みたいで無理ゲーですぜ。どうやって逃げたらいいですか。

史実では、映画のように全員カナダ大使館にいたわけじゃなく、2ヵ所に分かれてたんですって。映画の登場人物でもあるカナダのテイラー大使と他の外交官が匿ってくれた。



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彼らを救出するために出てきたアイデアが、映画大作戦。

『アルゴ』っていう架空のSF映画を作って、映画関係者を偽装してイランから脱出するっていう。とてもユニークなアイデアだねえ。あえてC級映画ってところがアメリカン・ジョーク炸裂だね。

ベン・アフレックは主人公のトニー・メンデスを寡黙に演じてたけど、メンデスは本当は面白い人に違いない。命を張って『アルゴ』っていうシュールなギャグをやるんだから。

そんなこんなで大使館員救出作戦を描いた『アルゴ』の作戦は「カナダの策謀」と通称されている。カナダとアメリカとCIAの共同作戦ってことで。

映画『アルゴ』はイランを敵視するような描き方だけど、そもそもこうなったのはアメリカの傀儡政権だったパフラヴィー朝がイラン革命によって倒されたことが始まり。

革命の指導者ホメイニ師はがっつり反米で、イラン革命以来、アメリカとイランの仲はずっと悪い。アメリカが内政干渉をしていたのはイランが世界有数の石油産出国だから。ずっと外国に自国の富を搾取され続けた国民は、とうとう怒りを爆発させたわけだ。

そういった背景を知って『アルゴ』を観るとまた面白いかもしれない。

ちなみにラストは、映画的演出で革命防衛隊に追っかけられる緊迫の展開だが、実際は問題なく出国審査をパスしている。最後は成功するのが分かっていても結構ドキドキした。

『アルゴ』のようにハリウッド映画は刷り込みによく利用される。本作はジョン・チェンバースやレスター・シーゲルといったハリウッドの協力者が描かれていたが、有名監督にもいるかもしれない。

映画を観て一方的に何処かの国を敵視するようなら、観客はまんまと刷り込みにハマってしまっている。

ベン・アフレック監督の他作品

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