『ケープタウン』感想レビュー 刑事映画の秀作!


『ケープタウン』劇場予告編

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作品情報

2013年フランス・南アフリカ合作。(原題:Zulu)
キャリル・フェレの小説「Zulu」を原作にフランス人監督のジェローム・サルがメガホンを取り、南アフリカのケープタウンを舞台にしたクライム・サスペンス映画。『パイレーツ・オブ・カリビアン』のオーランド・ブルームと実力派俳優フォレスト・ウィテカーが共演。

『ケープタウン』あらすじ

南アフリカのケープタウンで、引退した人気ラグビー選手の娘が殺害されるという事件が発生。2人の刑事ブライアン(オーランド・ブルーム)とアリ(フォレスト・ウィテカー)が捜査を続けていくと、少女とある薬物の売人の関係が明らかになる。その危険な薬物は、ここのところ頻発している子供失踪事件の現場に残されていた物と同じで…。

『ケープタウン』感想レビュー

まず原題にもなっている「ズールー」ですが、これは南アフリカからジンバブエにかけて居住する民族で、南アフリカでは最大の民族です。映画ではフォレスト・ウィテカー演じるアリもズールー族ですね。

ケープタウンは観光地として有名で、南アフリカの中では比較的治安が良いと言われています。あくまで世界一治安が悪いと言われるヨハネスブルグに比べるとなので、日本と比べてはいけません。

そんなケープタウンの街が舞台の映画ですが、非常に出来のいい作品だと思います。

アリとブライアンの二人の刑事の背景や性格も細かく描かれていますし、それを絡めながら事件が展開していくストーリー。軽快に物語が展開していくので、観ていて飽きません。楽しかったです。

やはり南アフリカということで、人種差別という根深い問題も背景にあります。

ただ、ズールー族もそうですが、この映画は人種問題について深く検証するというような映画ではなく、当たり前のようにさらっと描く程度です。南アフリカにはそのような背景が日常としてある、ということだけ覚えておけばいいでしょう。

全体的には、暗い雰囲気の映画です。

新しい麻薬事件に絡む殺人事件を追う刑事。捜査を進めていく内に、巨大な陰謀が背後にあることを知る。この街のギャングは警察を恐れないので、平気で警察も襲います。警察だぞ!と言ってもだからどうした、という感じです。そこがアメリカの刑事映画とは少し違うとこでしょうか。

オーランド・ブルームがいい味出していました。アル中で女好きの刑事ですが、頭がキレてめっぽう強い。生活が荒んで家庭に問題のある刑事の雰囲気を見事に醸し出していました。格好よかったです。

ちなみに、ラストにブライアンが棺桶を追加で注文しますが、それはブライアンの親父さんのですね。始めのほうの息子との会話で、おじいちゃんの墓にいつ名前彫ってあげるの?というシーンがあります。ちらっとなので、覚えてない人も多いでしょう。

「ケープタウン」は犯罪サスペンス物としては、なかなか優れた映画でした。面白かったです。

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