『ジャッキーブラウン』感想レビュー 70年代テイストたっぷりの異色映画


「ジャッキー・ブラウン」予告編動画

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作品情報

1997年アメリカ映画。(原題:Jackie Brown)
エルモア・レナードの小説『ラム・パンチ』を原作に、クエンティン・タランティーノが監督・脚本したクライムサスペンス。70年代のブラック系映画スター、パム・グリアを主演に迎え70年代テイストの演出が光る。共演サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・フォスター、ロバート・デ・ニーロ、ブリジット・フォンダ、マイケル・キートン。

『ジャッキーブラウン』あらすじ

黒人スチュワーデスのジャッキー・ブラウンは、密売人の売上金をメキシコからアメリカに運ぶ副業を持っていた。だが、ひょんなことから逮捕され、捜査官レイに密売人オデールの逮捕に協力するよう強要される。オデールが証拠隠滅のために自分を消そうとしていることを知ったジャッキーは、関係者をあざむき、お互いに潰し合わせようと企む。

『ジャッキーブラウン』感想レビュー

「レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」と傑作が続いたクエンティン・タランティーノの三作目である本作は、公開当時かなりの期待を背負った作品でした。

タランティーノは次は一体どんな作品を撮るのだろう!と。期待が大きかった分、本作品に対しては評価がだいぶ分かれました。がっかりした人も多かったと思います。

「ジャッキーブラウン」は70年代テイストたっぷりの、テレビ東京で昼に放映しているようなテレビ映画とでもいいましょうか。タランティーノのオタク色を前面に押し出した作品です。個人的にはふざけた感じが、面白くて好きです。

演出も、なんじゃこりゃっ?っていうのが多いです。70年代のブラックスプロイテーション映画を知っている人じゃなければ分かりません笑。いや知らなくても十分に楽しめると思いますが。

それにしても豪華スターを随分贅沢に使ったものです。

デ・ニーロは間抜けな前科者、ブリジット・フォンダはサーファーギャル、マイケル・キートンは刑事で、クリス・タッカーもちょい役で出ています。

ジャッキーに協力したマックス役のロバート・フォスターは、この作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。中年男女が助け合うことを通して惹かれる姿を、抑えた芝居で見事に演じていました。名演だと思います。

パム・グリアは、生活に疲れた中年女性だがプライドの高いジャッキーを熟女オーラたっぷりに上手に演じていました。なんだこのおばさん?ちょっと気持ち悪いけど、なんか見ちゃうな。そんな感じです笑。

俳優再生工場の異名をとるタランティーノの演出が光ったと思います。

最後は全員を嵌めたジャッキーの企てが見事に成功するスカッとするラストで、見ている方も爽快でした。

全体的にはタランティーノのオタク魂がさく裂した、ユーモアたっぷりの作品です。ちょっと一癖ある、おかしな雰囲気の面白い映画を気軽に観たいなら「ジャッキー・ブラウン」は最適だと思います。

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