『クリスマス・クロニクル』予告動画
『クリスマス・クロニクル』作品情報
2018年アメリカ映画(原題:The Christmas Chronicles)。
『ホームアローン』や『ハリーポッター』のスタッフが贈るNetflix(ネットフリックス)配信のクリスマス映画。監督はアニメーター出身のクレイ・ケイティス。出演カート・ラッセル、ジュダ・ルイス、ダービー・キャンプ、キンバリー・ウィリアムズ=ペイズリー、オリヴァー・ハドソンほか。
『クリスマス・クロニクル』あらすじ
父を亡くしてからというもの、ピアース家のクリスマスは辛い想い出となっていた。母は仕事で忙しく、兄のテディ(ジュダ・ルイス)も悪い仲間とつるみ、家族はバラバラの様。そんなクリスマスイブの夜、妹のケイト(ダービー・キャンプ)は、家に入ってきたサンタ(カート・ラッセル)を目撃するのだった…。
『クリスマス・クロニクル』感想評価
前半は感想と評価、後半は秘密のネタバレ解説をしていきます。
サンタが街にやってきた!
『クリスマス・クロニクル』はNetflix配信のクリスマスを題材にしたファンタジーコメディです。ちなみに「クロニクル(Chronicle)」とは「年代記・編年史」という意味。なので、クリスマスの歴史、サンタの歴史といった意味を持つと思います。
配信開始から1週間で2000万回以上視聴されたそうで、クリスマスの時期にふさわしいワクワクやドキドキが詰まったとても楽しい作品に仕上がっています。
なんと言っても、カート・ラッセルのサンタクロースがすごく様になっていて、ちょっと間抜けなんだけど、立ち振る舞いにサンタの威厳のようなものが感じられました。ファー付きの赤のコートがカッコ良かったです!欲しい!
カート・ラッセルは髭がとても似合いますね。まるで本物のサンタクロースのようでした。『ヘイトフル・エイト』でも髭を生やした賞金稼ぎ役が見事にはまっていたのは記憶に新しいところです。
この映画で面白いなと感じたシーンは、サンタが出会う人すべてを知っているところ。サンタクロースは何でも知っています。レストランの客全員の名前も、彼らが子供の頃クリスマスプレゼントに欲しがったものも。
あのやりとりは非常にユニークでした。見ず知らずの毛むくじゃらのおっさんが自分の事全部知ってるとか笑。
ちなみにミセス・クロースさんも出てきますが、カメオ出演でカート・ラッセルの実の奥さんであるゴールディ・ホーンが演じています。ゴールディ・ホーンの娘は女優のケイト・ハドソンです。実の息子のオリヴァー・ハドソンも本作で父親役で出演しています。
加えてカート・ラッセルのお孫さんも出ている(ビデオレターの子)など、『クリスマス・クロニクル』はテーマである家族の絆が、出演者によっても確認できる映画になっていますね。
そういったことで『クリスマス・クロニクル』はクリスマスシーズンに家族で鑑賞するのにぴったりな素晴らしい映画だと思います。また家族の絆だけではなく、夢や希望、信じる心といったテーマがふんだんに盛り込まれた素敵な映画です。
空飛ぶトナカイ、エルフなどファンタジー要素もたっぷりで、子供の頃のクリスマスのウキウキした感覚を取り戻させてくれるでしょう。
そんな映画『クリスマス・クロニクル』ですが、実はこの映画にはあらゆる秘密が散りばめられているのをご存知でしたか?
ここからはそれを少し紐解いていきたいと思います(ネタバレ)。ホーホーホー!
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『クリスマス・クロニクル』ネタバレ解説
セント・ニコラス
サンタクロースは4世紀頃の東ローマ帝国の司教であった聖ニコラスさんが起源です。名前も「セントニコラオス」がもじってサンタクロースになりました。
この聖人と呼ばれた聖ニコラスの様々な伝承が、靴下にプレゼントを入れるサンタクロースの由来となっています。映画の中でもサンタが「本当の名前はセント・ニコラスだ」と言っていますね。
また、ケイトがサンタにお願いした「Ho Ho Ho」という言葉は、欧米諸国などに伝わるサンタの伝統的な笑い声だそうですよ。ホーホーホー!
さらに付け加えると、『クリスマス・クロニクル』のサンタは実在の誰かを示唆しているんです。これが秘密のひとつです。
そのヒントは、テディの部屋のドアの「T」の文字や、テディが着ていたPatriotsの服、サンタの台詞「フェイクニュース!」などです。誰だか簡単に分かっちゃいますね笑。
サンタはコーラに描かれた自分の絵を見て本当に嫌がっていました。自分の姿が間違って人々に伝えられることを。
エルビス・プレスリー
『クリスマス・クロニクル』はエルビス・プレスリーが重要な役割を果たしているのですが、気づきました?
それは、
サンタが刑務所でバンドと共に歌った歌は、プレスリーの代表曲の1つ「Santa Claus is Back in Town」なんです。
サンタがエルビスに成りきって熱唱していましたね。ロックンロール!
なぜプレスリーの歌を歌ったかというと、
じつはカート・ラッセルが初めて出演した映画は、プレスリーの『ヤング・ヤング・パレード』という映画なのです。その後もカート・ラッセルは、エルビス・プレスリー役を演じたこともあるんですよ。
カート・ラッセルはエルヴィスと縁が深い事から、プレスリーの曲が選曲されたんですね。
またそれだけではなく、つい先日(2018年11月16日)、トランプ大統領からエルヴィス・プレスリーに大統領自由勲章が授与されました。これは「めざましい業績を上げた個人」に与えられるものです。
ん?ここでもサンタとトランプが繋がっていますね。面白いですね!
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トナカイ
サンタがケイト達とトナカイを探している時、トナカイの名前を呼んでいました。
「ダンサー、プランサー、コメット、キューピッド、ドナー、ダッシャー、ヴィクセン、ブリッツェン」。
これら8匹のトナカイの名前は、クリスマスソング『赤鼻のトナカイ』の歌詞にも出てきます。トナカイみんなに名前がちゃんとあるのご存知でしたか?
エルフ
『クリスマス・クロニクル』を彩ってくれるもう一人?の重要な存在は、エルフたち!
映画に出てくる小っこいエルフたちは本当に可愛いかったです。エルフ語の発音がくしゅくしゅ言ってる感じで、それもまた可愛かった。
なぜサンタにエルフ?と思った人は多いと思います。日本では馴染みが薄いですが、アメリカではエルフはサンタクロースの助手として定番キャラなのです。
エルフはサンタのプレゼントを準備したり、子供達が良い子にしているか北極からチェックしに来たりするそうですよ。映画でもサンタの助手として活躍していましたね。
まとめ
父を亡くしてから家族もバラバラで、切ないクリスマスを送るピアース家でしたが、サンタとの出会いと冒険を通して、夢と希望と信じる心を取り戻しました。クリスマス・スピリットの復活!
サンタはわざと、帽子がないから魔法が使えないふりをして、ケイトとテディを困難へと導きました。それは家族の絆のため。信じる心を取り戻すため。
それがサンタからピアース家へのクリスマスプレゼントだったのです。最後に家族が笑顔でクリスマスを過ごせたことは本当に良かったですね。
『クリスマス・クロニクル』は子供の夢とクリスマスの奇跡が全部詰まったそんな映画です。
サンタの持つ「真のビリーバー」リストのように、素敵なクリスマス映画リストに加えちゃいます!ホーホーホー!
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