『ワンダーウーマン』ネタバレ感想と評価 女性ヒーローの切ない物語


映画『ワンダーウーマン』予告編動画

スポンサーリンク

作品情報

2017年アメリカ映画(原題:Wonder Woman)
DCコミックスの「ワンダーウーマン」を実写化したスーパーヒーロー映画。『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズの第4作品目。監督パティ・ジェンキンス、ワンダーウーマン役にイスラエル出身の女優ガル・ガドット。共演クリス・パイン、ロビン・ライト、デヴィッド・シューリス、ダニー・ヒューストン、コニー・ニールセン、エレナ・アナヤ、ユエン・ブレムナー。主題歌はSiaの「To Be Human」。次回作「ワンダーウーマン2」は2019年公開予定。

『ワンダーウーマン』あらすじ

外界から遮断された女しかいない島で、女王である母にプリンセスとして大切に育てられてきたダイアナ(ガル・ガドット)。幼い頃から戦士として強くなるため修行に励んでいた。成長し、一族最強の戦士となった彼女はある日、島に不時着したパイロットのスティーブ(クリス・パイン)を救出する。彼の口から外界で戦争が起きていることを知ったダイアナは世界を救うため、スティーブとともに島を旅立つのであった。

『ワンダーウーマン』ネタバレ感想と評価

アメリカンコミックの人気キャラクター・ワンダーウーマンを実写化した映画「ワンダーウーマン」です!世界的な評価も高く、興行収入では大成功しています。

DCコミックスの『DCエクステンデッド・ユニバース』の4作品目となる今作。前3作は「マン・オブ・スティール」「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」「スーサイド・スクワッド」で、みな同じ世界観を共有している作品です。これらは同じヒーロー映画で大成功したマーベル映画「マーベル・シネマティック・ユニバース」に対抗して作られています。

ワンダーウーマンはコミックで1941年に初登場していますので、すでに歴史の長いキャラクターです。スーパーマンの女性版ですね。めちゃくちゃ強いです。アマゾン族のプリンセスで、女性だけが住む島で育てられたので外界を知りません。男も知りません。そこがウブで可愛いんですけど、ブリッ子は決してしません。

この映画の魅力は何といってもワンダーウーマンを演じた女優のガル・ガドット。

美しさがハンパじゃないです。本当に綺麗で見惚れてしまいます。この女優さん「ワイルドスピード」とか変な映画ばかりでていますね。せっかくすごい魅力的なので、もっと人間ドラマとか恋愛もので観てみたいです。

監督はパティ・ジェンキンスという女性監督です。この監督は「モンスター」で女性犯罪者を描いていて、女性視点の物語の構成力に優れています。ですから「ワンダーウーマン」でも、女性視点からの女性ヒーロー像を描いたということは、大変意味のあることだと思います。

感想ですが、「ワンダーウーマン」正直いって侮っていました。ヒーローものなんで、勧善懲悪で分かりやすい敵を倒す!みたいな感じだと思ったのですが、違います。

「ロードオブザリング」とかもそうなんですけど、こういうファンタジーでも深遠なテーマで作られているから、ほんとアメリカ映画って面白いですよね。観ていてなんか笑っちゃいました。というか逆に心配になりました。これ子供はちゃんと理解できるんだろうかって。

舞台も第一次世界大戦ですからね。ナチスドイツじゃないドイツですから。もうそこで子供には分かり易くないですよ笑。

ワンダーウーマンが、悪玉のボスを倒せばすべて解決すると思って突っ走るんですが、ボスを倒しても問題は解決しないっていう。日本のヒーローものなら、ボス倒したらおしまいでしょ!ってなるんですが、そんなに問題は簡単じゃないよ、複雑だよって見せるんですね。ヒーローものなのに勧善懲悪じゃないんで面白いですよね。

個人的には、ドイツ軍にひとり素手で立ち向かうシーンがシュールすぎて好きなんですが。もうめちゃくちゃ強くて、ひとりで戦局を打開してしまうっていうね、かっこいいですね。ほんとの戦争であんな人がいたら、もう大助かりですね。



さて、この映画のテーマですが何かと言うと、これ聖書を土台とした物語ですね。
ほら子供には難しい笑。まあほんとは難しくなくて、映画ではもっと分かり易く描かれています。

簡単にいうと、神と悪魔の戦いで、主役は人間です。しかも人間の本質問題=罪の問題を扱っています。ワンダーウーマンの敵である戦神アレスが、セリフで要約してくれています。

自分は何もしていない、と。人が自ら悪を行っただけでそのお手伝いをしただけだ、と。だからそんな堕落している人類はいないほうがいいので、一緒に滅ぼそう、と。

ダイアナはそこで、それもそうだなって一瞬思うんですが、彼女がアレスと決定的に違うところは愛に目覚めたことですね。恋じゃなくて、愛ですね。恋と愛は違うので、そこは気をつけてください。ダイアナはスティーブの自己犠牲によって愛を知りました。もう完全にこれ十字架なんですね。聖書なんです。

それでスーパーパワーが覚醒して、アレスを倒しました。一応戦争も終わってめでたしなんですが、まだ根本的な問題は解決していないんですね。ボスを倒したのに解決していない!根本的な問題は人間だったという話しです。

最後にダイアナがこの物語の主旨をすべて語ってくれますので、それで締めたいと思います。

「私ははじめ世界を救いたかった。戦争を終わらせて人類に平和をもたらすために。しかし、人間の心の闇を知るようになった。そして分かった。人間には善と悪の両面が存在することを。その選択は個人によって委ねられ、英雄にでさえそれを無くすことはできないということを。もう私は知っている。愛だけが真に世界を救えるということを。」

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

関連記事