2018年1月7日(現地時間)米ロサンゼルスにて、TVや映画の優秀作品を選ぶゴールデン・グローブ賞授賞式が行われました!
ゴールデングローブ賞はハリウッド外国人映画記者協会の会員たちの投票により選定され、アカデミー賞の前哨戦として注目度の高い賞です。昨年のドラマ部門では「ムーンライト」、ミュージカル・コメディ部門では「ラ・ラ・ランド」が作品賞を受賞しています。
今回の授賞式では、昨年のセクハラ騒動に端を発した「タイムズアップ」運動の一環として、女優や映画関係者300人以上が黒いドレスや黒いスーツに身を包み、被害者への連帯や抗議を表明したのが特徴です。まさに黒、黒、黒一色の歴史に残るような授賞式でした。
黒人女性初の「セシル・B・デミル賞」を受賞した米人気司会者オプラ・ウィンフリーはスピーチで、「MeToo」ムーブメントを称賛し、必死に闘う人々によりセクハラ被害がなくなる新しい日が来ることを希望として語り、会場からの拍手大喝采を浴びました。
さて、セクハラ抗議運動で盛り上がった今回はどんな作品が受賞したのでしょうか!?
それでは第75回ゴールデングローブ賞(2018)受賞結果を俳優たちのスピーチも合わせてご覧ください!(TV部門は割愛)
第75回ゴールデングローブ賞受賞結果
ドラマ部門 作品賞「スリー・ビルボード」
今回のゴールデングローブでは最多の4冠!最愛の娘を殺された母親が、いつまでたっても事件が解決されないことに紛糾し、無能な警察に抗議するため3枚の看板を立てたことから始まる騒動を描いています。
ドラマ部門 女優賞 フランシス・マクドーマンド
「スリー・ビルボード」で娘を殺された母親役を怪演したフランシス・マクドーマンドが見事受賞!過去には「ファーゴ」の警察署長役でアカデミー主演女優賞を獲得していることで有名ですね。
ドラマ部門 男優賞 ゲイリー・オールドマン
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」でウィンストン・チャーチルを演じて受賞!ゲイリー・オールドマン復活を印象づけました。
ミュージカル/コメディ部門 作品賞「レディ・バード(Lady Bird)」
女優でも活躍するグレタ・ガーウィグ監督による自伝的青春映画。閉塞的な田舎に暮らす女子高生の揺れる乙女心をユーモラスに描いています。
ミュージカル/コメディ部門 女優賞 シアーシャ・ローナン
「レディ・バード」で主人公の多感な高校生を演じて受賞。『ラブリーボーン』で注目され『ブルックリン』で絶賛されたアイルランド出身の実力派若手女優。
ミュージカル/コメディ部門 男優賞 ジェームズ・フランコ
『ザ・ディザスター・アーティスト(原題:THE DISASTER ARTIST)』で監督・主演を務めたジェームズ・フランコが受賞!『The Room』の映画監督トミー・ウィソーを演じています。
助演女優賞 アリソン・ジャニー
「I,TONYA(原題)」でフィギュアスケート選手トーニャ・ハーディングの母親役で受賞。
主にTVで活躍し、エミー賞を多数受賞している女優さんです。
助演男優賞 サム・ロックウェル
「スリー・ビルボード」で差別主義者の警官役が絶賛され受賞。いつも一癖ある演技を見せる個性派俳優です。
アニメ作品賞「リメンバー・ミー」
天才ギター少年ミゲルが迷い込んだ死者の国での騒動を描くディズニー映画。
外国語映画賞「女は二度決断する」(ドイツ/フランス)
ドイツのファティ・アキン監督による、テロによって最愛の家族を奪われた女性の物語。
主演のダイアン・クルーガーがカンヌで女優賞を受賞。
監督賞 ギレルモ・デル・トロ
ベネチア映画祭金獅子賞の「シェイプ・オブ・ウォーター」の監督として受賞。『パンズラビリンス』などファンタジーを得意とするメキシコ人監督。嬉しい初受賞となりました。
脚本賞 マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」
作曲賞 アレクサンドル・デスプラ「シェイプ・オブ・ウォーター」
主題歌賞 “THIS IS ME”「グレイテスト・ショーマン」