「そんな彼なら捨てちゃえば?」予告編動画
作品情報
2009年アメリカ映画。(原題:He’s Just Not That into You)
『Sex and the City』の脚本家グレッグ・ベーレントとリズ・タシーロ原作『恋愛修行 最高のパートナーと結婚するための恋愛心得』を『だれもがクジラを愛してる。』のケン・クワピスが監督したラブコメディ。全米初登場1位を記録し興行成績も1億7千万ドルを突破した大ヒット作品。キャストにジェニファー・アニストン、ベン・アフレック、ドリュー・バリモア、ジェニファー・コネリー、ブラッドレイ・クーパー、スカーレット・ヨハンソン、ジャスティン・ロングと超豪華スターが勢揃いした。
あらすじ
いつも空回りしてしまい一向に運命の相手に出会えないジジ(ジニファー・グッドウィン)、同居して7年になるのに結婚する気のないニール(ベン・アフレック)と、本音を隠しつつも実は結婚したいベス(ジェニファー・アニストン)。メリーランド州ボルチモアを舞台に、さまざまな事情を抱えた男女9人の恋模様が交錯していく。
感想・評価
20~30代の9人の男女が織りなす大人の恋愛模様を、軽快なタッチで描いた本作『そんな彼なら捨てちゃえば?』。
登場人物が多くてこんがらがっちゃうと思いきや、全然そんなことはなくスッキリと分かり易く描写しているので、監督の手腕がすごいと思いました。
9人が上手に絡み合って、それぞれのキャラクターと心情もしっかりと捉えている。思わぬところでほろっとくるシーンもあって、笑いあり、切なさありで完成度はなかなか高い。面白い。
アメリカ的恋愛術なところもチラホラ見受けられるのですが、そこは抜きにしても、アレックス(ジャスティン・ロング)がジジに語る男の本音の部分は大体当たっていると思います。なので、女子は勉強になるんじゃないでしょうか。
恋愛における男の本音
アレックスがジジに語った例で言うと、デートの後で「男から連絡がこないときは、脈はない」。特殊なケースを除いては、その通りですね。男は単純なので、相手を気に入った場合、ほぼ自分から連絡しますからね。
また、忙しいとかなんとか言ってなかなか会ってくれない場合は、男はその女性を「キープ」にしていると思われます。「忙しい」という言葉はかなり注意したほうがいいですよ笑。
でも「キープ」から本命になる方法は、難しいけどあるんですよね。
この映画で語ると、アレックスがジジの存在の大切さに気づいたように。また、結婚したくない男ニール(ベン・アフレック)がべス(ジェニファー・アニストン)への愛に気づいたように。
本命になるにはどうすればいいか
相手にとって自分はかけがえのない存在だと思わせた時点で、もう勝ちですよね!
それをするのが難しいから苦労するんだっていう方に、じゃあどうすればいいか。
それは小手先のテクニックじゃなく、相手に素直に誠実に接することだと思います。
当たり前のことだって?そうなんです。当たり前のことなんです。
でも多くの男女が、それが出来てないと思います。
好きな人の前では誰しも自分を飾りますよね。それってフェイクになっちゃうと思うんです。フェイクは相手に違和感を感じさせちゃう。「なんか違うな?」っていうのがそれです。相手の本音が見えないと、人間は誰しも本能的に居心地が悪く感じるんですよね。
テクニックで相手を落とす人も、確かにいます。でもそれは長くは続きません。結婚してすぐ別れるカップルとか、そのパターンなんじゃないでしょうか。長くいると相手の本質はどうしても見えてきますからね。
だから本音で相手と接して欲しいと思います。
あなたという人間がどういう人間かをきちんと見せる。飾らない。
特に今の時代は、軽い音楽が流行ったり、リズムネタとか一発芸が流行るように、中身がスカスカでも表面的なものが好まれる社会、それに覆われている社会です。インスタグラムが流行る背景もここにあると思います。表面的な華やかさ、美しさ、可愛さ。
そういった社会背景は、人間関係にも如実に表れてくるんですよね。
だからこそ、心を開いて本音で語れる人は、どんなにかけがえのない存在なんでしょうか。
あなたがそうだったら、相手はもうあなたから離れません!
そんな人間関係における普遍的な考察をこの映画は与えてくれた気がします。そうはいっても本編はもっと軽いノリなので、もっと気楽に楽しめる映画です笑。
お暇なときに観てみてはいかがでしょうか。思わぬ拾い物があるかもしれません。
『そんな彼なら捨てちゃえば?』ブルーレイ