『キングスマン:ゴールデン・サークル』ネタバレ感想評価と5つの見所解説


『キングスマン ゴールデンサークル』予告編

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『キングスマン:ゴールデン・サークル』作品情報

2017年イギリス映画(原題: Kingsman: The Golden Circle)。
マーク・ミラー原作のコミックをマシュー・ヴォーンが監督・脚本したスパイアクション「キングスマン」の続編。出演タロン・エガートン、コリン・ファース、マーク・ストロング、ジュリアン・ムーア、ジェフ・ブリッジス、チャニング・テイタム、ハル・ベリー、ペドロ・パスカル、エルトン・ジョン。

『キングスマン:ゴールデン・サークル』あらすじ

師ハリー亡きあと、キングスマンの一員として立派に成長したエグジー(タロン・エガートン)。そんな折、キングスマンの落第生であるチャーリーに急襲される。しかも彼を仕向けた謎の組織「ゴールデンサークル」によって居場所のばれたキングスマンたちはミサイル攻撃によって壊滅してしまう。生き残ったエグジーとマーリン(マーク・ストロング)は、同盟組織「ステイツマン」に助けを求めアメリカへと旅立つのだが…。

『キングスマン ゴールデンサークル』感想評価

『キングスマン:ゴールデン・サークル』は、マーク・ミラーとデイヴ・ギボンズのコミックを原作とした大ヒットスパイアクション映画「キングスマン」の続編です。

亡き父の跡を継ぎ、どの国にも属さない最強スパイ組織「キングスマン」の一員として成長した青年エグジーの活躍を中心に描いています。

今回の物語は、世界を滅亡に陥れようとする麻薬組織「ゴールデンサークル」をキングスマンがやっつける!というすごく単純なもの。そこにアメリカのスパイ組織「ステイツマン」と、前回で死んだと思われたコリン・ファース演じるハリーの復活を絡めて展開されます。

「キングスマン」は「007」をはじめとする往年のスパイ映画へのオマージュが多くみられるのが特徴のひとつ。時計や傘などのスパイガジェットや、ジェームズ・ボンドが好んだお酒マティーニなど。往年のスパイ映画へのリスペクトを含みつつも旧世代をぶっ壊し、新世代のスパイ映画を作ろうという意気込みをもって生み出された作品です。

そんな『キングスマン:ゴールデン・サークル』の感想としては、前作のほうが面白かったなという印象です。子供も楽しめるエンタメ作品として勿論完成度はそれなりに高いですが(製作費も1億ドル以上!)、真新しさや前作で受けた衝撃はほとんどありません。

エルトン・ジョンのシーンは退屈だし、敵組織「ゴールデンサークル」があんまり強くない。キングスマンを壊滅させるので凄い巨大組織と思いきや、50年代のアメリカを意識した秘密基地をはじめ、こじんまりとした印象を受けました。ボスの片腕がキングスマンから落第した男しかいないのも、粗末な組織であると錯覚してしまいます。

全体的には可もなく不可もなくといった評価でしょうか。アクションが格好良くて単純に楽しめますが、やはり続編というものはハードルが高い。前作を超えなくてもいい、同水準にはしてほしかった。まあそれなりに楽しめる万人受けするハリウッドエンタメですね。

そういったことで、たくさんお金をかけて作られた『キングスマン:ゴールデン・サークル』の5つの見どころを解説していきたいと思います。


『キングスマン:ゴールデン・サークル』5つの見所解説(ネタバレ)

ステイツマン

「ステイツマン」は「キングスマン」の同盟スパイ組織であり、アメリカ・ケンタッキーのバーボン蒸留所を拠点としています。カウボーイハットが特徴のコテコテのアメリカンたちです。

ちなみにバーボンはウイスキーの1種で、主にケンタッキー州を中心に生産されています。バーボンを名乗るには法律的な規定があるんですね。例えばトウモロコシの含有量は51%以上であることなど。その諸々の規定に達っしてはじめて「バーボン」を名乗ることが出来ます。

主な銘柄は「アーリータイムズ」「I.W.ハーパー」「ジムビーム」「ワイルドターキー」「メーカーズマーク」「フォアローゼズ」等。日本のCMでもよく流れる人気銘柄ですね。


そんなバーボンウイスキー「ステイツマン」を経営しているのが、組織のトップであるシャンパン(ジェフ・ブリッジス)。キングスマンを身内として扱い協力を惜しまない良い人です。何故バーボンじゃなくシャンパンなんでしょうかね笑。


次に、エグジーたちをあっという間に倒す能力の持ち主テキーラ(チャニング・テイタム)。青い発疹(ブルーラッシュ)にかかってしまったので今回はあまり活躍できないのが残念でした。


エグジーたちと行動を共にするのは投げ縄使いのウイスキー(ペドロ・パスカル)。この人ジャック・ダニエルズという名前があります。有名なウイスキーの銘柄です。先程述べたバーボンの主要銘柄に入ってないですね。それは「ジャック・ダニエル」はバーボンじゃなくテネシーウイスキーだからですね。つまりそれが裏切り者であるという証。名前に秘密がありました。


そしてメカニック担当のジンジャー(ハル・ベリー)。知的でコンピュータに強いから内勤だけど、本人は現場に行きたい願望があります。

彼らが中心となる「ステイツマン」ですが、『キングスマン:ゴールデン・サークル』ではそんなに深く掘り下げられていません。スピンオフが企画されているので、多分そちらで詳細に描かれていくと思います。

ゴールデンサークル


ハーバードビジネススクール卒業のポピー(ジュリアン・ムーア)をボスとする麻薬組織「ゴールデンサークル」。1950年代アメリカへのノスタルジーが反映された「ポピーランド」を拠点とし、構成員は24金の金環を身体に焼印している。

「ポピーランド」にはダイナー、ハンバーガー、ボウリング、映画館など。そこはポピーの理想郷であると同時に、イギリス人が憧れたアメリカの原景が映し出されたような場所。古き良きアメリカ。望郷。まさに「カントリーロード」。

ポピーは野心家で無慈悲で、同情心が欠如しており、うわべの魅力がある、偉大な経営者(もしくはサイコパス)の持つ素質が備わっている人物。これは誰の事でしょうかね?すごい皮肉です笑。ゴールデンサークル理論で語られるリーダー像にかけているのでしょうか。

そのポピーの目的は麻薬の合法化。前作では環境問題を扱い、今作では麻薬問題を扱う。この風刺的要素も「キングスマン」の特徴。

実際、麻薬を合法化する国はヨーロッパを中心に広がりをみせています。あくまでソフトドラッグですが。これは麻薬を全面的に禁止するのは不可能であるという見地から、国の管理下においてコントロールし麻薬犯罪を撲滅するという政策。組織的麻薬犯罪の減少に一定の成果をあげているようです。


エグジーの成長

一流のエージェントに成長したエグジー。仕事の時はスーツをビシッと決め、普段はアディダスのジャージに身を包む。このユルさが彼の売りでもある。

成長したといってもまだまだ完璧じゃない、どちらかというと失敗の多いエグジー。ハリーの勘を疑ったり、恋人の王女と別れてしまったり。その失敗をきちんと描写するのが『キングスマン:ゴールデン・サークル』の評価できる点。完璧なヒーローより、失敗する人間くさいヒーロー像を呈示する。

「マナーが紳士をつくる」その成長過程を観客は見せられる。ストリート出身の若者が、本物の紳士になっていく様を。

紳士をつくるのは決して階級じゃなく、人の生き様なのだ。チャーリーとの因縁やマーリンの死を乗り越え、たくましく成長するエグジーの姿がそこにはあった。

ハリーの復活

前作でヴァレンタインに撃たれて死んだと思われたハリーだが、実は「ステイツマン」に救出されていた。アルファジェルという緊急治療キットによって死は免れたが、副作用により記憶を無くしてしまう。ちなみに「アルファ」とは「はじまり」の意。

再会時のハリーは昆虫学者を目指していた若い頃の記憶のみがあり、蝶の研究に没頭していた。しかしエグジーが子犬を使ってハリーの記憶を取り戻すことに成功する。

復活したハリーだが、治療と長いブランクのせいで身体が思うように動かず弱体化。酒場で南部の男たちに絡まれた時も、ぶっ飛ばされてしまう。さらに蝶々の幻覚にも悩まされるが、長年の勘は依然衰えず、ウイスキーが裏切り者であることを見抜く。

ちなみにウイスキーの裏切りをハリーが見破ったのは、解毒剤をウイスキーが故意に落としたため。

ハリーの復活は大いに歓迎するところ。エグジーの成長にハリーは欠かせない。紳士の生き様が何かを教え、ハリー自身もまたエグジーに教わるという理想的な師弟関係なのだ。

マーリンの死

アーサー王伝説の魔術師マーリンの名をいただく知能派マーリン。後方支援が主だが、『キングスマン:ゴールデン・サークル』ではジンジャーの言葉に感化され、ラストに前線へと出てしまう。

そこでエグジーの身代わりとなり地雷で爆死する。マーリンが好きなジョン・デンバーの「カントリーロード」を声高らかに歌いながら、胸を張り死を迎えるその犠牲の精神に、紳士の生き様の高潔さをエグジーは垣間見たのであった。

まとめ

『キングスマン:ゴールデン・サークル』の大きなテーマは「カントリーロード」だろうと思います。

「カントリーロード」は故郷を想う歌であると同時に、古き良きものを想う歌。それは古いから良いのではなく、人々が忘れてしまった大切な精神――正義や犠牲といった高貴な精神なのです。

歌の出だしが「天国のようなウエストバージニア」とあるように、望郷の念はそのまま天への想いへと繋がる。その良きものを取り戻すことを、紳士の生き様と重ね合わせ、今作では訴えているのではないでしょうか。

しかし、いかんせん詰め込み過ぎた感はあります。だから「カントリーロード」の精神も作品にハマらず、あまりしっくりとこなかった。余計なものをごっそりと削ぎ落とし、テーマを望郷1本に絞れば、もしかしたら凄いスパイ映画が出来たかもしれません。

次作はさらに伏線が回収され、スゴイことになるそうなので期待したいと思います!

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