作品情報
1998年アメリカ映画。
冷戦終結により自らの存在場所を失った東西のスパイたちの活躍を描くスパイアクション映画。題名は日本語の「浪人」から付けられた。監督ジョン・フランケンハイマー、出演ロバート・デ・ニーロ、ジャン・レノ、ナターシャ・マケルホーン、ショーン・ビーン。
『RONIN』あらすじ
各国の諜報機関をリストラされた5人の元スパイが、パリに集められた。雇い主も目的も謎のまま、ニースのホテルにいるターゲットから銀色のケースを盗み出す仕事を請け負う。しかしチームのひとりに裏切り者が出現し、盗み出したケースは行方不明になる。これを取り戻すべく、アメリカ人のサム(ロバート・デ・ニーロ)と、フランス人のビンセント(ジャン・レノ)は、結託して動き出すが…。
『RONIN』感想レビュー
「RONIN」は懐かしいスパイ映画です。昔見た時は、結構面白い映画だった記憶があるんですが、今見るとやはり時代を感じます。今だとB級アクションの類です。CIAとかIRAとかKGBとか。それなりに楽しめますが、古くさい感じは否めない。でも出演者は豪華。
「RONIN」は、一歩間違えば名作になった映画です。しかし演出が悪くてツッコミどころ満載の映画に様変わり。
なんで「浪人」かというと、冷戦が終結して、自分たちの活躍の場がなくなった諜報部員たち。要するに主人を失った侍になぞらえて「RONIN」なわけです。あまりピンときませんが、そういうことです。深く考えなくてもいいB級アクションです。
カーアクションはなかなかのものでした。あとクライマックスが2度ほどあるのも見どころでしょうか。でもちょっと今の映画と比べると、ださい感じがすごくします。パリが舞台なので、「ボーン・アイデンティティー」や「96時間」などと比べてしまうと、3ランクくらい劣ります。20年前の映画ですからね。仕方ないです。設定的にはすごく良いんですけど、残念なところがたくさんあります。
しかしこの時のナターシャ・マケルホーンは本当に美人です。
目がパッチリしていて、可愛いです。イギリスの女優さんです。そこも見どころの一つです。それとショーン・ビーンもちょっと出てますが、異様な存在感を出しています。クセがあるなあ。
あとは、ずっと追っていたジュラルミンケースの中身が最後まで分からない事が逆に面白かった。命を奪いあうほど大事な中身ですが、何だったのか明かされません。ケースの中身なんてどうでもいいのです。追っていたのは本当は人間ですから。
古くさいとかダサいと言いましたが、それなりに楽しめる映画ですよ。
ラストはすごく渋くてかっこいいですから。
デ・ニーロやジャン・レノ好きな人は見て損はない映画です。
時代を感じるっていうのも楽しめる要素の一つだと思います。
また現代風「RONIN」を作ってほしいですね。