「ラスト・ターゲット」の感想・あらすじ・評価

「ラスト・ターゲット」の感想・あらすじ・評価


【作品情報】

2010年アメリカ映画。(原題:The American)
マーティン・ブースの小説『暗闇の蝶』を写真家でもあるアントン・コービンが映画化した犯罪ドラマ。イタリアを舞台に老年暗殺者の孤独と純愛をサスペンスフルに描く。主演は製作にも参加したジョージ・クルーニー、共演はイタリア人女優のヴィオランテ・プラシド。

【あらすじ】

スウェーデンの森の一軒家で女性と一夜を過ごしたジャック(ジョージ・クルーニー)は、翌朝白銀の世界で何者かに狙撃される。間一髪で命拾いした彼は、狙撃手と連れの女性を撃つ。ジャックはイタリア・ローマに移動し、組織の連絡係パヴェル(ヨハン・レイゼン)に自分が突如襲われた理由について問いただすが…。

まず始めに「ラスト・ターゲット」は原題がひどい。これは欧米映画に共通してみられる特徴だが、ひねりや詩的センスは皆無でそのまんま、なのである。「The American=アメリカ人」とは、なんと酷い題名だろうと思った。

それはさておき、映画としての出来は非常に良かったと思う。淡々としているがサスペンス調で物語は進むので、常にビクビクしたりドキドキする感覚を楽しめる。撮り方はヨーロッパ映画的でもあるしオーソン・ウェルズ的でもある。監督はオランダ人だ。

舞台はイタリアの田舎町。ベテランの暗殺者であるジャックが、スウェーデン人に命を狙われ、ボスの指示でイタリアの田舎に避難する。石段が多く中世の色合いが濃く残る町だ。ラテンの明るい雰囲気ではなく、閉鎖された暗い印象を受けた。そこでの数日間のお話だ。過激なアクションシーンはほぼない。

静かな町を背景に、暗殺者の日常が淡々と描き出される。そんな日々の中でもジャックは銃のカスタムメイドの仕事を引き受け、淡々と銃を作り上げていく。この過程に妙なリアリズムを感じてしまった。実際にあんな感じで、銃をカスタムする職人がいるのだろう。黙々と作業を進めるジャックに不気味さを感じた。

ジャックはまるでゴルゴ13みたいだと思った。冷静で冷徹で無口で凄腕でしかも女好き。ジャックは命を狙われるという常にストレスフルな環境にいるので、一瞬の解放を求めて娼婦を頻繁に買いに行く。ジョージ・クルーニーの顔もどこかしらゴルゴ13に似ていた。

そんな中、ひとりの娼婦に本気で恋をして、暗殺者から足を洗いたいと考える。
そしてラストへと繋がっていくのだが、この映画はやはりヨーロッパ的なので、カタルシスだ。

アメリカ映画を観慣れている人には、少し違った味を味わえる映画だと思う。
「ラスト・ターゲット」は演出が巧みで良く出来た楽しい映画でした。

「ラスト・ターゲット」予告編

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