『砂上の法廷』ネタバレ感想とあらすじ キアヌ・リーブスの法廷サスペンス!


『砂上の法廷』予告動画

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作品情報

2016年アメリカ映画(原題:THE WHOLE TRUTH)。
『フローズン・リバー』のコートニー・ハントがキアヌ・リーブスを主演に迎えておくる法廷サスペンス。共演に「ブリジット・ジョーンズの日記」のレニー・ゼルウィガー、ググ・バサ=ロー、ガブリエル・バッソ、ジム・ベルーシ。

『砂上の法廷』あらすじ

大物弁護士ブーン(ジム・ベルーシ)が自宅で殺された。容疑者として捕まったのは被害者の息子マイク(ガブリエル・バッソ)。ブーンと親交のあった弁護士ラムゼイ(キアヌ・リーヴス)は母親(レニー・ゼルウィガー)から頼まれマイクの弁護を引き受ける。事件以降、マイクはずっと黙秘を続けたままでラムゼイと会話もしてくれない。指紋の付いた凶器と本人の自供だけでなく、次々と出る証人の証言で、裁判は圧倒的不利なまま進んでいく。そんな状況の中、口をつぐんでいたマイクは証言台に立ち、驚くべきことを証言しだす。

『砂上の法廷』ネタバレ感想と評価

『砂上の法廷』は、キアヌ・リーブスが弁護士を演じる法廷サスペンスです。

感想としては、ほぼずっと法廷で話が進行するのですが、飽きないで観ることができますし、専門用語もないので分かり易いです。まあ全体的に小粒な作品ですが、サスペンスの見せ方は悪くないんじゃないでしょうか。親切にもキアヌ・リーブスのナレーション付きなので本当に分かり易くなっています。

『フローズン・リバー』を撮ったコートニー・ハントが監督なので上手に描いてるなという安心感もありました。コートニー・ハントは弁護士の資格があり、夫も弁護士だそうです。

今回の撮影ではリアルさにこだわったようで、現在進行形で裁判が行われている感じを出したかったということです。だから裁判中ちょっとぎこちない演技があちらこちらに見られたのは、わざとその様に撮っています。

『砂上の法廷』で勉強になったのは「証人は保身のために皆嘘をつく」ってことです。

小さな嘘から大きな嘘まで、フラッシュバックでつづられる真実とは少し違うことを皆言うんですね。そこが面白いです。この映画の決まり事として「フラッシュバックは全部真実」という設定です。

あと、アメリカは陪審員制度なので、それぞれの陪審員の性格や家庭環境などの特徴を弁護士に教える陪審コンサルタントなる人がいるのも初めて知りました。



この映画で一番分からないのは、息子のマイクは本当に父親から性的虐待を受けていたのか?ということです。

フラッシュバックでも性的虐待のシーンはないので、無実になるための嘘だと思われます。厳しく嫌な父親であったことは間違いないですけど、虐待はマイクがでっち上げたものでしょう。キアヌのアシスタントの嘘発見器ことジャネルも、嘘なんじゃないかと疑っていました。結局、虐待を受けたとする証言が決定打となって、マイクは無罪を勝ち取るわけですが。

アメリカの裁判を見ていると、むこうの裁判は本当にゲーム感覚でやっていますね。真実よりも、より良い印象を与えたほうが勝つと。だからテクニックに優れた弁護士が高級で雇われたりするわけです。

アメリカの裁判は真実の追及ではなく、「良い印象」のイス取りゲームな気がします。陪審員に「良い印象」を与えたほうが勝ちで、真実なんて二の次です。

『砂上の法廷』はそういう裁判制度のあり方も皮肉っていて、だからラストのどんでん返しで、裁判で真実は追及できなかったよーというのを見せてるわけです。

裁判では原題にあるように「whole truth」すべて真実を証言しなければいけません。でもこの映画の法廷では、証言から証拠からすべて嘘だったという、タイトルとは真逆のオチがなんとも皮肉で面白いじゃないですか。

まとめとして『砂上の法廷』は、裁判モノとしてはテンポが良くて最後まで退屈せずに観れる作品だと思います。評価は70点。

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