『スプリット』ネタバレ感想 24の多重人格を持つ男


映画『スプリット』予告編動画

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【作品情報】

2016年アメリカ映画。(原題:Split)
『シックスセンス』のM・ナイト・シャマランが脚本・監督したサイコスリラー。「X-MEN」シリーズの英国人俳優ジェームズ・マカボイが多重人格の男を怪演し、「ウィッチ」で一躍脚光を浴びたアニヤ・テイラー=ジョイが拉致された女子高生を演じる。今作はブルース・ウィリス主演の「アンブレイカブル」の続編という立ち位置となっている。

【あらすじ】

見知らぬ男に拉致され、密室に閉じ込められた女子高校生3人組は、監禁場所で神経質な雰囲気を漂わせた男を目にする。必死に脱出方法を思案している最中、ドアの外から男と女が会話する声を耳にした3人は助けを求めて声を上げるが、そこに現れたのは、女性の服に身を包み、女性のような口調で話す先ほどの男だった…。

【感想・ネタバレあり】

M・ナイト・シャマランの新作「スプリット」は、多重人格の男を題材にしたスリラー映画。

グロいシーンはほとんどなく、ファンタジーっぽい要素があります。なので、ホラー嫌いな人も楽しく観賞できる作品となっています。ただ、シャマラン作品なので、終始不気味な空気が画面に漂っていることは念頭に入れてください。

24人格を持つ多重人格者といえば、有名なビリー・ミリガンが思い出されますね。この映画は彼をモデルにしたと思われる箇所が節々に感じられます。例えば「スポット」という言葉は、ビリー・ミリガンの小説に出てきます。脳内のスポットと呼ばれる場所に立つと、その人格が意識を持つ=表に出てくる。ということになります。

「スポット」にどの人格が立つかは、それを支配する人格がいるようです。この映画で言えば、デニスとパトリシアでしょうか。

また、映画の中にある症状は、実際の解離性同一性障害(DID)の症例だそうです。例えば、ある人格は盲目なのに、他は全員目が見えることや、ある人格だけコレステロール値が高い、またはアレルギーがあるなどです。

DIDの興味深いとこは、それぞれの人格の才能が違うところです。絵が非常に上手な人格、音楽の才能のある人格、違う言語を話す人格など。人間の能力の底深さを物語っています。

この映画で最も興味を惹かれたのは「ビースト」という人間離れした人格を生み出したことです。ビーストは驚異的な運動能力と筋力を持ち、銃で撃っても効きません。人間の能力を限界まで引き出せば、ビーストのようになれるのではないかというロマンを感じます。映画の内容は大したことなくても、ビーストを創りだしたことは大変意義深い。ビーストは人間の限りない可能性を示しているからです。

よく「人間の脳は10%しか使っていない」とも言われていることから、シャマラン監督は、人間の可能性を表現したかったのだと思われます。この作品が「アンブレイカブル」の続編ということも、人間の隠された能力を主題にしていることが読み取れることと思います。

「スプリット」は続編も決まったようで、タイトルは『Glass』。

ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェームズ・マカヴォイ、アニャ・テイラー=ジョイの4名が続投することが決まっています。次回作は豪華になりそうで楽しみですね!

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