悪人か?善人か?「ダラス・バイヤーズクラブ」感想


「ダラスバイヤーズクラブ」予告編映像

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【作品情報】

2014年アメリカ映画。
マシュー・マコノヒーが、エイズ患者を演じるため20キロにおよぶ減量を達成して役作りに挑み、第86回アカデミー賞で見事、主演男優賞を受賞した実話ドラマ。共演のジャレッド・レトも助演男優賞を受賞。監督ジャン=マルク・ヴァレ。

【あらすじ】

1985年、テキサス生まれの電気技師ロン・ウッドルーフは酒と女浸りの体たらくな日々を送っていた。しかしある日倒れて病院にいった際、HIV陽性と診断され余命30日と宣告される。米国には認可されたエイズ治療薬が少ないことを知り、納得のできないロンは代替薬を求めてメキシコへ渡る。そこで米国への薬の密輸を思いついたロンは、無認可の薬やサプリメントを売る「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立。クラブはアングラ組織として勢いづくが、ロンに司法の手が迫り…。

【感想・レビュー】

はじめのシーンで、痩せた汚いおっさんが出てきたとき、誰かわからなかった。
本当に病人とおもうくらいガリガリでみすぼらしい、口の悪い男が、
なんとマシュー・マコノヒーであるとは!まずそこにびっくりします。笑
あの筋肉マッチョの、健康を絵に描いたようなマシュー・マコノヒーが、まさかの・・・。

この映画はなんというのだろう、ある男の更生映画なのだろうか。それとも正義のために立ちあがった社会活動家の物語なのだろうか。

いや、ロンは決してそんな男ではなかった。充分軽蔑すべき男だった。

マシュー演じるロンは、アメリカ南部によくいるような口の悪い、女好きのカウボーイで、どうしようもない男です。そんなロンが、自分の病を境に、差別や偏見、また命とは、そういった普遍的なものに目覚め、成長し変わっていく姿が描かれています。

ロンはほんとに、劇中でどんどん変わっていきます。
まるで人間らしさを取り戻していくように。
はじめは大嫌いだったトランスジェンダーのレイヨンのために
最後は感情を露わにします。
彼はいつのまにか、レイヨンの一番の大親友になっていたのです。

ロンのような男が巨大な利権や権力に立ち向かっていく姿は、人々の心を動かします。ロンは自分のことしか考えていないただの嫌な奴だったのに、ラストで垣間見せる優しさに心打たれました。そして自分のための行動が、人々のためへの行動に変わっていったのでした。

彼のその生きるための行動力が、彼の寿命をどんどん伸ばしていきます。

そしてラストは、みんなに拍手され感謝されます。
ロンはばつが悪いように照れながら微笑んでいました。
彼が人間的な何かを取り戻した瞬間だったような気がします。

いい映画でした!

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