「ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男」感想

「ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男」感想


【作品情報】

2016年アメリカ映画。(原題:Free State of Jones)
南北戦争時代に自由と平等を掲げた実在の人物ニュートン・ナイトの生涯と闘いを描いた歴史ドラマ。10年に及ぶ調査を行い本作を完成させた。監督ゲイリー・ロス、ニュートン・ナイト役にマシュー・マコノヒー。共演ググ・バサ=ロー、マハーシャラ・アリ。

【あらすじ】

南北戦争による動乱の最中の1863年、ニュートン・ナイト(マシュー・マコノヒー)は甥の遺体を家族に届けるため南部軍から逃げ出す。郷里で農民たちから農作物を略奪する軍と衝突して追われる身となった彼は、身を隠した湿原で逃亡してきた黒人の奴隷たちと出会い、交流を深める。そして貧しい白人と黒人が力を合わせた軍を結成し、自由のための戦いに身を投じる。

ニュートン・ナイトは南北戦争時代のアメリカに生きた実在の人物です。リンカーンの奴隷解放宣言より前に、黒人と白人が手を結び差別のない場所を作ろうと闘いました。こう書くと素晴らしい男の素晴らしい物語だと思いますが、映画自体はそんなにいい出来ではなかったです。

まず物語が説明なしにポンポンと飛びすぎるところが少し雑に感じました。南北戦争以降の南部の歴史を勉強しないと、ちょっと理解しづらいところがあります。選挙のところなんか、そうです。この映画自体が歴史を勉強できる映画なので、そういう意味では意義のある映画ですが。

ニュートンは南北戦争中、戦争に意義を感じなくなって逃亡し、故郷であるミシシッピ州ジョーンズに帰ります。しかし南部連合当局のプレッシャーから湿地地帯へと逃げ、そこで暮らすようになります。

そこで知り合った黒人や逃亡兵と共に、ナイト・カンパニーと呼ばれる組織を作ります。カンパニーの仲間の数はどんどんと増え、数百人規模になります。こうして大きな武力を持ったニュートンたちは、自由と平等を掲げ南部当局と闘います。そしてジョーンズ郡に自分たちの国を作ろうと考えます。

そうした折に戦争が終わり、リンカーンの奴隷解放宣言が出されます。そして黒人にも合衆国憲法によって選挙権が与えられます。しかし南部であるミシシッピ州はまだ、黒人が選挙権を持つなんて考えられないことでした。黒人に対する嫌がらせや迫害は、戦後もずっと続いていきます。州法でも黒人との結婚は認められていませんでした。

人種差別法は公然と近年まで存在していました。
私たち日本人には分かりませんが、人種差別の問題は本当に根が深いのです。

そのようなアメリカ南部の歴史をこの映画は教えてくれます。原題はFree State of Jones。「ジョーンズ自由州」なので、まんまですね。

ニュートン・ナイトは当時としてはかなり革新的な人物であったろうと思われます。レイチェルという解放奴隷の女性とも結婚していますし、人種差別を無くすため黒人と共に奮闘しました。

「ニュートン・ナイト」は、そういう人がいたんだよ、という映画です。物語としてはアカデミー賞ものですが、残念ながら映画自体は、あまりいい出来ではありません。短い時間に多くのものを詰め込みすぎた感があります。

マシュー・マコノヒーの熱演も光るだけに、もう少し工夫すれば歴史に残る名作になったかもしれないことが、とても惜しいと思った作品でした。なので評価は星2つです。

『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』予告編動画

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