「ジャンゴ 繋がれざる者」タランティーノ初の西部劇!

「ジャンゴ 繋がれざる者」タランティーノ初の西部劇!


【作品情報】

2012年アメリカ映画。
奇才クエンティン・タランティーノ脚本・監督による19世紀アメリカ南部を舞台に奴隷から解放された男が妻を奪回するまでの熾烈な闘いを描く西部劇大作。レオナルド・ディカプリオが初めての悪役に挑むほか、ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツら個性派俳優たちの豪華共演も見どころ。第85回アカデミー脚本賞と助演男優賞を受賞。

【あらすじ】

南北戦争前のアメリカ南部。奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、賞金稼ぎのドクター・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)の手によって自由の身となる。やがて2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえることに成功する。その後、奴隷市場で生き別れとなった妻を捜す目的のあったジャンゴは、農園の領主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)のところに妻がいることを突き止めた。

タランティーノが初めて撮った西部劇。
「ジャンゴ 繋がれざる者(原題:Django Unchained)」は世界的にも高評価を受け、興行成績も非常に高い作品となりました。4億ドル以上稼いでますから、日本円にして約450億円以上の興行収入です。大ヒットですね。でも日本ではあまり奮わなかったので、観てない人も多いと思います。日本で奮わなかった原因は、黒人奴隷と言われてもピンとこない人が大勢を占めることと、西部劇というものに対する銃でバンバンするだけの野蛮なイメージがあるのかもしれません。自分的には西部劇は、伝説的な人物や色々な人間ドラマがあってかなり面白いですけどね。

ジャンゴのように黒人奴隷が自由を得る立場にいるということは、南北戦争以前のアメリカでは考えられないことでした。アメリカには1640年代から1865年まで、黒人たちが合法的に奴隷化されていた長い歴史があります。黒人奴隷は家畜のように売買されていました。

ジャンゴが馬に乗っているだけで、街の白人たちから奇異な目で見られます。黒人が馬に乗っているぞ!と。
当時の南部アメリカでは、黒人奴隷は犬猫と同じ扱いを受けていたので、人間としては全く見られていませんでした。主人の所有物であり、奴隷をどう扱うかは主人の自由でした。ですから、映画の中でもあった奴隷同士を死ぬまで戦わせたり、使えないと不具者にしたり、病気になった奴隷は感染しないように殺処分されたと記録にあります。そのようなことは日常茶飯事だったと思います。

そういうことを知りつつこの映画を観ると、また違う視点から観ることができます。ジャンゴの早撃ちに白人たちは手も足も出ません。白人たちをバッタバッタとやっつける様は、黒人からしたらスーパーヒーローに映りますよね。また白人にもシュルツのような人がいたことも忘れてはならないと思います。シュルツがキャンディを撃った時「すまない、我慢ならなかった」と言いました。彼は奴隷制度に反対していたので、黒人を家畜以下に扱うキャンディに我慢ならなかったのでしょう。事実、北部の先進的な考えを持った白人たちから黒人奴隷解放運動が起きました。

この映画はコメディ要素も持ちつつ、劇中の奴隷へのひどい扱いのシーンなど、タランティーノらしからぬ、しっかりとアメリカの闇の部分も描いた真面目な歴史映画でもあります。西部劇で黒人がヒーローの映画なんて今までなかったのではないでしょうか。エンタメとしても楽しめる、なかなか良い映画だったと思います。

ただ、ちょっと長かったので、ジャンゴが捕まるシーンは削っても良かった。
シュルツから始まった銃撃戦で全員やっつけて終わりでも良かった気がする。
でもあのシーンはタランティーノ的にはなくてはならないシーンなのでしょうね。

『ジャンゴ 繋がれざる者』予告編映像

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